国際文化理解の一環として行われた、丸亀市の小学校の音楽の先生達を対象にしたワークショップに行ってきました。
音楽の先生と言う事で、ガムラン中心のワークショップをさせて頂き
私自身もとても勉強になるよい経験でした!
はじめにナウン・スカル Nawung Sekar の踊りを見ていただいてジャワ舞踊の雰囲気を感じてもらい、次にナウン・スカル Nawung Sekarの伴奏に使われているガムラン曲「ガンドゥス Gandhes」の譜面を使いながら楽器や音階の解説。
そして実際にみんなで口ガムランをやってみました。
まずはサロンsalon の旋律、
さすが音楽の先生!!すらすらと口ガムラン出来ておりました。
そしてゴン 【Gong】、クトゥ 【Ketuk】、クノン【Kenong】、クンポル 【Kempul】を加えての大合奏。
現地ジャワでも、人形影絵芝居(ワヤン【wayang】)の人形遣い(ダラン【dalang】)が余興のところで口ガムランをしたり、楽器がない時にみんなでちょっと面白く口ガムランをしたりします。
口ガムランで私が印象に残っているのは、
ジャワにある大きな山、ムラピ山が噴火した時に避難所で過ごしている人達の所へ動物のワヤンを上演するグループ(ワヤン・カンチル【wayang kancil】)の人達と公演に行ったことがあります。
もちろん避難所にガムランの楽器など無く、こちらから持って行った太鼓や小さなドラみたいなもののみだったり、全く楽器なしだったりするんです。
しかし、ダランが話たり歌ったりしている所にメンバーがサロンのパートを口ずさみ始めて、そのうちダランものってきて「○○ゴンやりなさい」「きみはクノンね」とか、最初は上手くても口が疲れてバラバラになったり、誰かがわざと間違える。もう観客は大爆笑なんです。
それを見た時、ジャワの人達の音楽性の高さと、楽器などにとらわれることなくなんでもやってしまう柔軟性に心底関心してしまいました。
「あぁ、楽器が無くてもいいんだ、出来るんだ」と。
日本だと「楽器がないと」とか「音がないと歌えない」ってなると思うんですよね。
本当は楽器がなくてもいいんです。
自分が持っている音でいいんです。
みんなと合わせる時は、みんなで寄添って合わせていけばいいんです。
あの感覚を日本の人達にも味わってほしいです。
ぜひ、それぞれの学校でいろいろな楽器を使ったり、声だけを使ったり、ガムランの大合奏やっていただきたいと思います。
避難所でのワヤン・カンチル公演の様子
ワヤン(人形)を操っているのが ルジャールさん【Ki Ledjar Subroto】
この日は楽器が全く無く、後ろのメンバーが口ガムランで会場を盛り上げた
別の避難所ににて。この日は楽器三種類を持参。
これだけでとてもすばらしい演奏をされていました。